かぜの診療やRSウイルスなどの検査について
かぜ症状群の原因微生物は、80~90%がウイルスといわれています。
主な原因ウイルスは、ライノウイルス、コロナウイルス、パラインフルエンザウイルス、RSウイルス、インフルエンザウイルス、アデノウイルスなどです。
ウイルス以外では、A群β溶血性連鎖状球菌(溶連菌)、百日咳菌などの細菌や肺炎マイコプラズマ、肺炎クラミドフィラなどの非定型病原体があげられます。
当院では各種ウイルス・細菌の迅速検査を行っておりますが、保険診療上一部の検査につきましては対象が限られています。
【RSウイルス抗原検査の適応対象者】
- 入院中の患者、または、
- 1歳未満の乳児、または、
- パリビズマブ製剤(シナジス)の適応となる患者
【ヒトメタニューモウイルス抗原検査の適応対象者】
- 6歳未満、かつ
- 画像診断又は胸部聴診所見により、肺炎が強く疑われる患者
よって、幼稚園や保育園などで発生や流行があっても、上記の適応対象者以外の方は原則検査を行うことができません。
また、インフルエンザウイルスなどの一部を除き、それぞれのウイルスに対する抗ウイルス薬はないため、診断がついても治療が対症療法しかないものに関しては一貫して「かぜ」と診断し、抗原検査を行わない場合もあります。
ご了承ください。